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自分を成長させていくために大切なたったひとつのこと 【コグニティ株式会社 代表取締役 河野理愛さまインタビュー】

自分を成長させていくために大切なたったひとつのこと 【コグニティ株式会社 代表取締役 河野理愛さまインタビュー】

福岡にいながら東京の企業に勤めることが出来る。リモートワークの普及でそんなことが可能な世の中になってきました。

コグニティ株式会社は東京に本社を置きながら、全国でリモートワーク人材を採用する会社です。2013年の創業時から一貫してリモートワーク体制をとってきた、当時としてはめずらしいスタートを切りました。2022年3月、CREATIVE ROOMとシェアオフィス契約を結び、福岡での新たな人材採用を始めています。

今回はコグニティ株式会社代表取締役 河野理愛氏に、どのような思いを込めて会社の運営をしているのか、福岡で求める人材像などについてお話を伺いました。

代表取締役 河野理愛氏プロフィール】1982年生まれ、徳島県出身。慶應義塾大学総合政策学部卒業。大学在学中の2001年にNPO法人を設立、代表として経営を行う。2005年にソニー株式会社入社、カメラ事業を中心に、経営戦略・商品企画に従事。2011年に株式会社ディー・エヌ・エー入社、ソーシャルゲームの海外展開を担当。2013年、完全在宅勤務制のコグニティ株式会社を設立。


≪テクノロジーの力を使い、誰もが分かる基準をつくる≫

―コグニティ株式会社はどのような事業を展開しているのですか?

河野理愛氏(以下敬称略):

弊社はAI技術のアプローチを使ってコミュニケーションの分析を行い、そのフィードバックをお客様に提供する、という事業を行っております。営業の商談・面談・面接・プレゼンテーションなどの場でご使用いただく機会が多いです。

商談の場での活用方法を例に挙げますと、営業トークというのは経験に頼る部分が大きく、成績の良い営業マンのノウハウを見える化して新人営業の教育に応用するのが中々難しい、という問題点が存在すると思います。弊社ではこの営業トークを独自の方法で分析し、成績の良い営業マンが商談の場で何を話しているのかということを数値化します。新人さんや中々成績の上がらない方とどの分野の数値が異なるのか、成績上位者に近づけるためにどこを補えば良いのか、といったレポートを作成し、教育の場で役立てていただくというサービスを提供しています。
最近ではコロナ禍でテレワークになり、社内コミュニケーションの機会が減ったためオンライン面談の機会を増やしたという企業様も多く、1on1の分析業務も多くご依頼いただいています。1on1も、当事者同士にしか分からないまさにブラックボックスになりがちですよね。上司の力量によって部下のサポートの善し悪しが大きく分かれるため、面談の場でのコミュニケーションの分析、そのフィードバックを求めていらっしゃる企業様が増えています。

 

≪思い込みを取り払うことで限界を無くせ!≫

―どのような思いからコグニティ株式会社を立ち上げたのでしょうか?

河野:
世の中の “思い込み” を取り払い、テクノロジーの力を使って人間の認識を広げたい、という思いが強いです。私は徳島県の出身なのですが、地元はものすごく田舎なんですね(笑) 徳島で過ごした10代の頃はインターネット黎明期だったこともあり、とにかく外の世界と繋がりたくてネットを介して様々な方と出会いました。その頃に一度起業した経験があるのですが、その時はネットで知り合った方々からたくさんのチャンスをもらって起業した、という印象が強く残っています。

その後大企業に就職し、大きな会社ならではの企業風土を経験して「人間って常識にとらわれながら仕事をして、そのせいで色々限界を作ってしまっている部分も多いな」ということを感じました。その後一度転職をして、そこを辞めることになった時に考えたんです。

「自分で限界を設定することで制限が生まれる場面がある。でも、逆にその限界を取り払って少し認識を変えるとすごくチャンスのある世界を作ることも出来る。10代の頃の起業は周りからチャンスをもらって自分の限界を超えることが出来たけれど、もしかしたら今、限界を取り払う側として私に出来ることが何かあるのではないか?」。

ずっとインターネットに親しんできた経験から、新しい技術を使って人間の認識を広げることが出来ると考え、この会社を立ち上げました。

―思い込みが限界を作ってしまう、ということを感じたエピソードは他にもありますか?

河野:
創業融資を受けるために訪れた銀行でかけられた言葉が印象に残っていて。「女性起業家でIT分野というのは中々融資が下ろせないです。飲食か服飾の事業として出直していただければ融資できますよ」と言われたんですね。私が創業したのは約10年前ですが、その当時はまだまだ女性起業家が少なかったんですね。 “女性のIT起業は上手くいかないことが多い” という銀行側の思い込みの結果の言葉だと思います。

反対に、こんな出来事もありました。前職に勤めていた頃に地方の工場に行くこともあったのですが、工場の中では地元出身の若い女の子たちが製造ラインの中に入り、スキルを積んでライン長になり、責任者になり、どんどん上の立場になっていくんですね。いわゆる東京の企業で言うと、大卒で専門的な経験を積んでという前提が無いと中々出世できないと思うのですが、工場の中ではそんなことが無いんです。ゼロ経験から始めても本人の頑張り次第で上を目指せる、すごくフェアだなと思いました。そうやって思い込みを取り除くことでまた違った世界も作り出すことが出来るのだ、私も色々な背景を持つ人がみんな働けて、誰でも可能性を伸ばせる会社を作りたい、とその経験から強く感じましたね。

≪新たな人材を求めて始まった次の拠点づくり≫

―福岡進出の理由を教えてください。

河野:
働ける人を増やしたいという思いから、実は2016年にも福岡で採用説明会を行っているんです。その時に採用したメンバーも多く、経験を積んだ今はたくさんのメンバーがマネージャー・グループリーダーとして力を発揮してくれています。徳島県にサテライトオフィスを置いた経験から、土地に根付いて事業を拡大していく重要性を感じておりまして、次の拠点づくりを、と思った時に「福岡だな」という考えは自然と湧いてきました。昔から会社を支えてくれたコアメンバーが多いというのも安心材料の一つでしたね。

地方拠点を探していて感じたのが、福岡の方々のパワフルさです。地方に行けば行くほど引っ込み思案だったり、控えめだったりする方が多くなるように思いますが、福岡は人の流動性も大きいためか「自分の意見を持ってそれをしっかり伝えてくれる人が多いな」と感じます。その面も福岡に進出した理由の一つですね。

 

―CREATIVE ROOMとサテライトオフィス契約をされたそうですが、今後どのように活用されるのでしょうか?

河野:
基本は自宅での仕事になると思いますが、気分転換としてCREATIVE ROOMを使って欲しいです。また、勉強会や説明会などのイベント時などにたまに集まれる場所としても活用したいですね。
普段、他の社員と直接会う機会は無いと思いますが、やはり物理的に集まることの出来る場所を作って、たまに顔を合わせてコミュニケーションをとる、ということの重要性を感じています。社員から自発的に動いて、他の社員同士横のつながりを作る活動が始まったこともありました。やはり、リアルでもリモートでも、人となりが分かると仕事がしやすくなるということはあると思いますので、社員同士のコミュニケーションの場としても活用していきたいですね。

また、CREATIVE ROOMのコンセプトとして “女性の活躍を応援する” というものがあると思います。私はそのコンセプトに共感して契約を決めたのですが、ただのシェアオフィスではない魅力があると思っています。託児所付きであるところが大きいですね。 子育て中の女性が働くためにはどうすれば良いか、通常と異なる条件を柔軟に対応するため、そのサポートが受けられる施設だと思います。


≪リモートワークだからこそ出来上がった仕組みとは?≫

―どのような人材を求めていらっしゃいますか?

河野:
最初は簡単なところから実直に仕事を行い、経験を積んだら仕事の幅を広げてステップアップし、キャリアを積んでいきたい、という方を求めています。

私たちは「誰でも始めやすい、参入ハードルの低い仕事を作っていきたい」という思いを持っています。ですので、「隙間時間で出来ますよ」ということをコンセプトに採用募集をし、最初はある意味で誰でも出来る仕事をコツコツやれる人を求めています。でも “誰でも出来る仕事 = 楽な仕事” では無いんですね。誰にでも出来る可能性はあるけれども、その仕事を遂行する中で工夫を加え、付加価値を付けることが出来るというのが、人間がその仕事を行う意義だと思っています。機械がやらないことをやっていただきたいんです。

今、福岡でマネージャー・グループリーダーとして活躍している方たちも最初は簡単なことから始め、今では部下を何人も束ねる長となるまで成長しました。そういったように、ゼロスタートでも成長次第で上を目指せるような組織を作っています。

また、特に女性はライフステージの変化によって、仕事に割くことの出来る時間が変化しますよね。その時の状況に応じて仕事量の調整を出来る仕組みになっていますので、「今は少し仕事をセーブしたい」「子供が大きくなったからもっと働きたい」といった要望に柔軟に対応出来る環境も整備しています。普通の場所では力を発揮できないけれども、制約を取り払えば活躍できるという人。そんな人が輝くことの出来る場所を作るために、日々会社を運営しています。

 

―フルリモートの会社を作るにあたり、組織作りで工夫した点はありますか?

河野:
弊社はすごくドキュメントとルールの多い会社なのですが、そこは工夫した点ですね。
「コロナ前とコロナ後で世の中の常識が変わったな」という印象がありますが、そのことによって社内の人材の幅も広がりました。コロナ後はそれまでと違って、リモートワークが普通、という感覚になりましたよね。それに合わせてこの1・2年でルールの整備に注力してきました。例えば社内の評価面で言うと、評価する側の個人の感覚に頼ったものにならないよう、基準をしっかりと設けて根拠を明示した上で、誰もが分かるような形で評価を出す仕組みを作っています。ドキュメントやルールが多い、というと監視されているようで窮屈に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、結果的にはフェアな世界を作ることが出来ると考えています。誰が見ても分かるようにしておけば曖昧に流してしまうことが減り、誰が何をしたのかという履歴を追えるようになればちゃんとやっていることがそこから証明できる。 “誰が見ても共通認識が持てる” ということが、フルリモートで仕事をし、評価をもらうという流れの中で重要になってくるんです。

また、 “コアタイム無し” という条件を明示したのもこの数年の話です。通常、フレックス制だとしてもコアタイムを設ける会社が多いと思います。もちろん、コアタイムを設けるメリットも理解できます。ただ、急に赤ちゃんが泣きだしたりとか、お子さんが発熱してお迎えが必要になったりとか、想定外の事態も起きますよね。その度に仕事を中断して、代わりに違う時間を仕事にあてるということは創業時からよくあったことなんです。ですので、思い切ってコアタイムを廃止にしました。このことで、さらに柔軟な働き方が出来るようになったのではないかと思います。ルールは随時見直し、より働きやすい環境を作ることを心がけています。

 

≪自分次第で成長していくことの出来る環境≫

―リモートワークを経験したことが無い方へ向けてアドバイスはありますか?

河野:
部署内では週に一回定例会議を行うなど、リモートワークではない会社と同じような仕組みを作っています。違うのはオンライン上であること、というだけですね。そう考えていただくとハードルも下がるのではないでしょうか?

また、弊社はコアタイムが無いため、リアルタイムのコミュニケーションに依存しない、ということをポリシーとして持っています。何か分からない時にすぐに聞くのではなくて、ルールとドキュメントを整備していますので、まずはそこをあたってみる。逆に言うと「分からないことを先輩に聞いているから、答えが返ってくるまで先に進めない」ではなく、行き詰った時は自分で調べて解決することが出来るんです。そうやって自己解決する力をつけていくとどんどん成長できますし、リモートワークも楽しめるようになっていくのではないかと思います。

 

―働きたいママにコグニティ株式会社をすすめるポイントを教えてください。

河野:
「これがやってみたい」と意見を出してもらって、その提案が良い事であれば「すぐにでもやろう!」という、ある意味回転が速いという特徴がある会社だと思います。失敗しても良いから新しい事をやって行こうというチャンスが多いところは、働く皆さんにとって魅力になるのではないでしょうか。

そして、何といってもやはり、個々人のライフステージや能力に合わせて、本人が求めればステップアップしていける、そんな環境を整えているところですね。子育て中だけど、親の介護があるけれど、でも少しでも働きたいという方、全国にたくさんいらっしゃるのではないかと思います。「○〇だから働けない」という思い込みを手放して自分で設定した限界を突破することで、その先どこまでも成長していける。私たちと一緒に働くことでそのことを実感していただけたら、それ以上嬉しいことは無いですね。

 

 

≪様々な背景を持つ方々が働くことの出来る会社を目指して≫

河野氏は最後に「数年内の上場を目指し、今は事業拡大をしていくフェーズだ」と話して下さいました。たくさんの人が働くことの出来る会社を作るために、現在は地方拠点を拡大すること、そして就労支援施設と協力して障害を持つ方々の仕事の幅を広げることに力を注いでいるそうです。

様々な場所で、様々な背景を持つ方が、自分の能力を活かして活躍することが出来る。そんな社会を作るために、コグニティ株式会社は前進し続けています。

 

 

文:中川文香

 

 

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